PURPLE
HEART
PROJECTS

共生社会の実現を目指して、メンタルヘルスや障がいを持つ方への理解を深め、わけ隔てなく互いの個性を尊重する大切さを啓蒙、促進する団体です。

異国の地ロンドンでの生活

大切な人との死別や人間不信で傷ついた心を抱え、日本を飛び出した異国の地ロンドン。
誰も知り合いのいない土地、文化の違いと英語も話せない孤独と葛藤の生活から摂食障害になり、リハビリセンターに入所したことも。そんな時、お金を求めるジプシーから劣悪な環境にいた生後5か月のヨークシャテリアを100ポンドで譲り受けた。この子にスクラッフィー“スク”と名付け、21年間を共に過ごした。人との関わりを持たないで生きることが楽だと思っていた私にとって、スクがかけがえのない存在となり、どこに出かける時も一緒だった。スクの存在は、近しい人との死別が続き自己嫌悪で自責する私の心を支えてくれた。毎朝2時間、スクとの散歩のルーティンを持つ事が精神安定と前向きな1日をスタートする第一歩だった。

多様な人との交わり、
他者への理解で私が変わる

ロンドンは多民族、多くの宗教を持つ人々、戦地から逃れてきた移民や、戦場から戻ったばかりの兵士など、貧困に苦しむ生活保護者と世界中の裕福な人々が移り住む、多種多様な価値観、人種が入り混じり暮らす場所。それゆえ、自分の意見を主張出来ないと淘汰されてしまう街でもあった。大学に入学して心理学を学んでいた時期、クラスメート達は、年齢層も20代~70代と幅広く、多種多様な宗教や国籍や民族の中には障がい者もLGBTQもいた。皆、それぞれの疑問や苦しみを抱えた70人が同じ講義を受け、度々大きな考えの違いから討論になるクラスに圧倒されたことを今でも覚えている。大学の友人の誘いから週末は、得意の料理を生かして近所の教会で暖かい料理をホームレスに提供していた。そのボランティアで彼らと関わっていく中で、人には様々な状況下で家を失うことがあることを知り、ホームレスへの偏見が払拭された。平和な日本で不自由なく暮らしていた私からは考えられない、壮絶な生い立ちや体験をした人々に関わり理解する事が、他者への偏見や差別をなくす第一歩だということに気づかされた。
この実体験が、NPO法人Purple Heart Projects 設立の原点となる。

枠組みに馴染めず、
生きづらさを感じる人たちの存在

その後、いつも私の側にいてくれた愛犬スクが21歳で天寿を全うした頃、悲しみと喪失感とともに日本に帰国。愛犬スクとの日々の中で、ルーティンとしていた汗をかくことが精神安定につながることを実感。癒しを求めてトレーニングジムに通い苦手な運動を続けながら、馴染みづらい日本でのしきたりに、必死に慣れていこうともがいていた。ロンドンで長く暮らした経験から日本という国を見ると、日本では人が決められた枠組みの中で暮らし、それが美徳とされる部分も多くある一方で、その枠から外れた人々は何か大きな壁に隔たれ、救いの手も見つからないまま耐えているように感じられた。引きこもりや自殺者が先進国の中で多い国である理由の一つの要因だと感じている。また枠の中に収まっている人の中にも、生きづらさを日々感じて生きる人々が多くいることも。その延長で心の病いに侵され、心療内科で発達障害や適応障害と診断されている現状がある。小規模なコミュニティも多種多様に存在し、機会に恵まれた人々はコミュニティに属する事でなんとか助かっている人々も多いのが現状だと感じた。

相手を思いやる気持ちを大切にし、
時には手を差しのべ、
隔たりのない社会を創出する

帰国後、日本生まれの日本人なのに日本語もままならなくなっており、成人後のほとんどの年月をロンドンで生活した私には、日本の隔たれた暮らしにカルチャーショックを受けていた。ジムに通っているときに、身近な人からネット上での誹謗中傷を受けた事で、再び心を閉ざす。そんな時、また誰も知らない言葉も喋れない所に逃避しようと考え、パリに単身で3か月アパルトマンを借りてジムに明け暮れる生活をした。そこで偶然「café Joyeux 」というダウン症や自閉スペクトラム症を持つ人達で運営されているカフェに立ち寄った。そこでは彼らの生き生きとした姿と天真爛漫な様子に傷んだ心が癒やされるとともに、ホームレスへのボランティアで様々な気付きを得たことも思い出していた。
障がい者が分断されてしまいがちな日本社会にも、長年ロンドンで培った個々の違いを尊重する経験を伝えることに私は意義があると思った。今、苦しくて生きづらさを感じている方に、「私の体験を通した気づき」をお伝えして行くことができたら?という想いで、障がいを持つ方々がチャレンジする姿や社会で活躍する場を創り出す事で、互いに学びや気付きが得られることの意義を伝えたい。
それがNPO法人PurpleHeart Projectsの設立を決意のきっかけとなった。

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